医世界で学ぶ微生物

臨床検査技師が感染症を勉強するブログ

【認定試験と二級試験】血液培養④

こんにちは!

今回は、血液培養に関する過去問題を勉強しましょう。

早速いきます!

 

目次

 

認定試験

2014年 認定臨床微生物検査技師 試験問題

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引用:一般社団法人日本臨床微生物学会HP 認定臨床微生物検査技師制度

a

採血の最適な時期は悪寒から発熱の初期です。

 発熱のピークと血液培養陽性率に相関はありません。 

 

b

陽性率に静脈と動脈の優位な差はないと言われています。

採取部位に関しては、コンタミネーション防止のためできるだけ鼠経部やCVからの採血は避けましょう。

 

c

Neisseria meningitidis(髄膜炎菌)やNeisseria meningitidis(淋菌)のような低温で死滅する菌もいます。

日本で髄膜炎菌の血液培養からの検出はほとんどないようですがね。

もしも間違って冷蔵してしまった検体があったとしても、捨てずに培養する価値が高いと思います。

患者さんに針刺して採取させて頂いた貴重な検体ですからね。

血液培養は原則すぐに、または2時間以内に装置に装填ですが、外部委託してるなどやむを得ない場合は室温での保存になります。

 

よってdとeが正解です。

 

eに関しては必ずアルコール綿→ポピドンヨードでなければいけないわけではありませんが、一般的に推奨されているやり方となります。

こういうの、実際に問題を解いていると深読みして不安になるんですよね。

ヨード剤は新生児に有害作用しやすい可能性があるので、アルコール→アルコールの方がいい場合があるのでは?

などと考え他の選択肢が正しく見えてきてしまったり。

ただ、様々な試験問題というものは、正解でない問題は明らかな間違いになっていますので、惑わされないように気を付けましょう。

 

二級資格試験

平成25年(2013年)第100回二級臨床検査士資格認定試験

 

9. 血液培養検査について正しいのはどれか。

  1. 静脈より動脈採血が推奨される。
  2. 採血は部位を変えて2セット採取する。
  3. 採血はポピドンヨード塗布後、直ちに行う。
  4. 採血の時期は血中菌数が最も多い発熱直後が最適である。
  5. ボトルへの血液摂取の際、注射針を交換すると汚染率が優位に低下する。

 

 引用:高木康、他(2014)『検査と技術 Vol.42 no.4』医学書院(379)

はい、どうでしょう。

認定試験とそっくりです。

それだけ血液培養の抑えるべき重要ポイントは、これらの問題に出されていることだということですね。

答えは2です。

静脈と動脈に優位な差はありません

部位を変えて2セット採取することで、検出率が上がります

消毒液が乾燥してから採血を行います。

血中菌数が最も多いとされるのは、悪寒から発熱の初期のタイミングです。

注射針を交換しても汚染率に差はありません

むしろ針を交換する行為によって汚染が起こる可能性があります。

 

終わりに

血液培養に関する認定試験と二級資格試験をやりました。

みなさんの病院では血液培養の時間外対応ってどうしているのでしょうか?

当院では、培養自体は24時間速やかに装置への装填を行っていますが、陽性検体の処理は24時間対応ではありません。

細菌検査の担当者や経験者のみが、当番の時に陽性検体が出た場合対応します。

施設によっては細菌係を呼び出すところもあるようですね。

敗血症であれば速やかな抗菌薬治療が必要ですので、せめて陽性の報告はするべきだと思います。

さらにグラム染色サブカルチャーまでをすぐできればベストですが、夜間当直の業務量を考えると、全ての技師がやるようにはなかなか踏み込めない実情があります。

当院では、救急からの入院患者に対する抗酸菌検査は24時間対応しているので、グラム染色もやれないことはないのかとは思いますが、そう言いながら業務を増やしていくと一人にかける時間は長くなり、今までやれていたことが今度はできなくなってしまう。

患者第一を前提にしつつも、根性論的にやった方がいいからやろう!という訳にもいきませんし、このようなジレンマは他の分野でもありますよね。

今後、研修会や学会で他病院の方々とコミュニケーションを取り、血液培養含め様々な対応を参考にさせて頂きたいと思います。

そして、自分の病院の検査体制もよりよくなるよう改善の提案ができればと思います。

 

では、お疲れさまでした!